僕はパピヨン犬のピーターです。隣は妹のマロンちゃんです。
このホームページでは僕とマロンの生活を中心に，パピヨンの事，各地の風景や野鳥，山野草その他様々なものを紹介します。犬連れなので三脚なんて持ち歩けません。手持ち撮影の純然たるお散歩写真ですが，どうぞごゆっくり。

★ピーターのプロフィール★

1. 1999年５月20日千葉県マーサファームの生まれです。本名？は「POINT」。通称「ピーちゃん」，あるいは単に「ピー」。男３人，女１人の４人兄弟の長男。ちなみに飼い主はお姉ちゃんですが，仲良しはお兄ちゃんです。大柄で毛はふわっとふくらみ，父親のトライカラーと母親のホワイトブラウンの中間色。でも，小さいときは焦げ茶色。血統書ではホワイトブラウンと記載されています。実際，強いて言えばタヌキ色。おまけにガングロでがっしり。パピヨンと言うより，う～ん，やっぱりタヌキ？
2. 僕のパパは，これまでグレートデン，アフガンハウンドやサルキーなど大型犬を飼っていたので，彼らと比べ小食の僕を心配し，ごはんをたくさんくれました。おまけに，お兄ちゃんにおねだりするとおやつをたくさんくれます。そのせいか，今では骨太でジャンボになり，冬場は運動不足も手伝って５kgを超えてしまいます。去勢の後は一時６kgまで太りましたが，その後体重は一進一退でしたが，老犬になると同時に痩せ始め，13歳で４kg台，17歳で３kg台になりました。15歳の時に脾臓血腫の手術を1回，胃捻転の手術を1回の他，胃捻転の発作を何度も起こしては復活し，ドクターから奇跡の犬と称されましたが，18歳の誕生日目前に老衰で眠るように旅立ちました。
3. 好きなもの：川遊び，サッカー，フリスビー，広げた新聞，池のメダカ，スナギモのおやつ。
4. 嫌いなもの：小さいときにレトリバーに追いかけられて咬まれたので犬がきらい。特に子犬。それに，なぜか人間の子供が大嫌い。
5. トピックス：３歳の時の６月にお兄ちゃんと公園に散歩に行ったとき，公園で遊んでいた子ども達に追いかけられて大通りに飛び出して，行方不明になってしまいました。お姉ちゃんのお友達も加わって十人以上の人数で探しましたが半日たっても見つかりません。パパもママももうだめか！とあきらめかけました。ところが12時間後の真夜中に，隣の市にあるパパの職場の駐車場にとめてあったパパの車の前で近所の人に保護され，無事生還。それにしても交通量の多い大通りを数キロ，交差点をいくつも渡って良く生きていたものです。ピーター君偉い！でも，それ以来いちだんと恐がりになってしまいました。

★マロンのプロフィール★

1. 2002年10月12日北海道は函館の生まれです。男２人，女２人の４人兄弟の４番目。本名？は「BIBARIZU」。通称「まろ」。小柄でストレートヘアーの白黒毛。父親がトライカラーで母親がホワイトブラックである点はピーターと同じですが，マロンは完全にホワイトブラック。小柄でも骨太でがっしりしていて体重は見かけの割に重い。こちらはパピヨンと言うよりチワワ風。ちなみにパパが大好きです。
2. 僕は３ヶ月のときにピーターの家に預けられましたが，今で。は養子？になってピーター君の妹になりました。
3. 好きなもの：たたんだそっくす，ぬいぐるみ（解体），野菜と果物，ピーターと散歩，それによその人，特に子供とよその犬，特に子犬。高いところに登るのが好きなので，時々猫と間違われました。
4. 嫌いなもの：モップ，掃除機，吠える犬。それに，どういうわけかものを持った人間が大嫌い，というよりすごく怖がります。
5. トピックス：パパにタテつく人には攻撃的になります。そのときの顔はグレムリンにそっくりで，なぜか目が光る。２歳の時のゴールデンウィークに瓢湖の近くの農業用水路に飛び込んで流され，あわや行方不明に。無事，ママに助けられました。12歳の時には子宮蓄膿症になり死にかけましたが助かる可能性の少ないという手術の結果復活しましたが，14歳の誕生日前後に謎の体調不良となり14歳1カ月で生涯を閉じました。

★ピーターとマロンの成長記録★

★ピーターとマロン　出会いのエピソード★

★パピヨンについて★

　お姉ちゃんが小学校の時，引っ越しで転校したため，友達もいなく，さびいしいのでこれまで貯金してきたお年玉をはたいて犬を飼うことにしました。犬と言えばやっぱり大型犬ですよね。大草原を疾駆するアフガンハウンドやサルキー。やっぱりいいですね。パパが子供の頃は，大草原とまでいかないが原っぱなら至る所にあった。しかし，今では犬を自由に走らせることができる場所を探すのも一苦労。公園は犬禁止の所もあり，禁止でなくてもリードは必須です。おまけに，新居はマンションなので大型犬は飼えません。困った困った。これじゃ小型の室内犬しか飼えない。あんなもの犬じゃないよ！犬というならやっぱりデカくなくちゃ。
　ところが，お姉ちゃんは犬の本を見てパピヨンを飼いたいという。え～，これが犬？　なんか情けないね～　ちっちゃくて。
　ある日，パパの仕事場のある浅草でパピヨンを５匹ほどつれているおじさんを見かけた。全部成犬だそうだが，一匹一匹皆違う。小さいのはやや大きめのチワワ，大きいやつはやや小さめのシェルティー位（今にして思えばこいつがピーターにそっくり）の大きさでなかなかゴージャス。しかも，色や模様，毛の性質も皆違う。これまでのパピヨンイメージ「ちっちゃくて華奢で，神経質そう」とは違う。ひょっとして，パピヨンっておもしろいかも？そんなわけでパピヨンを飼うことにした。

ところで，パピヨンってどんな犬？


1. パピヨンの大きさ
   　浅草で見かけたパピヨン軍団と同様，大きさといい色，模様といい，まさに千差万別。パピヨンの群れの中に入れても自分の愛犬は遠くからでも一目で分かる。たぶんコーギーではそうはいかないだろう。犬の本を見ても，体重が２～３kgと書いてあったり，１～５kgと書いてあったり，はたまた５～６kgと書いてあったり実にまちまち。でも，体高はどれも20～28cmと書いてあり，これは共通。
   　でも，単純な疑問だが，この体重と体高では矛盾しませんか？　20cmというとA４の紙の短辺と同じ。そんな小さいパピヨン見たこと無い。A４版の用紙の長辺は30cm弱。ちなみに，１歳の時の大きさ（その後体高に変化はない）では，マロンは体高26cm位だが今まで見たパピヨンの中でもかなり小さい方だ。ピーターは体高30cmもあり，Ａ４の長辺と同じ位。お友達のアンジェー君もピーターと同じ位だった。体重は，マロンが3.2kg，ピーターが4.6kg，アンジェー君が3.5kgだった。マロンとアンジェーは大きさが全然違うのに体重はあまり変わらない。また，ピーターとアンジェーでは体の大きさは変わらないが，体の幅はピーターはアンジェーの1.5倍くらいある。マロンも，同じ体高の他のパピヨンより体の幅ずっと大きい。パピヨンは概ね生後８ヶ月くらいでほぼ成犬の大きさになるようだ。以後は肥満で体重は増えても体格はあまり変わらない。
   
   
2. パピヨンの体形
   　パピヨンのイメージとしては華奢で繊細。骨も細く，ガラス細工のような犬だ。町で見かけるパピヨンはたしかにそういう子が多い。アンジェー君もまさにそういう子だった。でも，ピーターは骨太で脚が太く，足（肉球のある部分）もでかく，体全体ががっしりしている。小型犬用のＬサイズの靴が小さすぎて履けない。一見するとパピヨンらしい繊細さはありません。昔，浅草で見たパピヨンのでかいやつが同じタイプだ。しかも，毛の質や色，模様もピーターにそっくり。ヒョッとすると親戚かしら？　マロンもチビながら骨太で体はがっしりし，脚も太く足（肉球の部分）もでかくて全然パピヨンらしくない。ピーターは性格は繊細ですが，マロンは性格も繊細ではありません。気が強くて怖がりという珍しい性格です。一方，アンジェー君は体の線が細く華奢で，脚は細く足（肉夕の部分）も小さい。いわゆる一般的なパピヨンのイメージ。
   
   
3. パピヨンの毛質
   　町でよく見かけるパピヨンは絹糸のような光沢のある直毛で，まっすぐ体の下に垂れ下がる長毛。アンジェー君はまさにそういうタイプ。マロンは短めの直毛で，フンワリせず体に密着するタイプ。このタイプもよく見かけるが，はっきり言ってパピヨンっぽくないでスネ。ピーターはというと，これが全く違う。毛がフワリと立ち上がり，しかもウェーブがかかっており，ものすごくふくらんで，実際より相当大きな犬に見えます。ピーターの毛の質と同じような毛質のパピヨンは，これまでは昔浅草で見たパピヨンだけでしたが，最近，谷津干潟で散歩中に全身の毛がふわふわのパーマ毛で地面に引きずるほど長い（というより文字通り引きずっていた）パピヨンにも出会いました。
   　本によると，パピヨンはアンダーコートが無いので，抜け毛も少なく手入れが簡単と書いてあります。おおむねその通りと言える。毛をかき分けるとピンクの地肌がすぐ見える。今まで飼った犬でこんなに地肌がよく見える犬はいなかった。手入れも非常に簡単（といっても，アフガンの手入れの経験があるのでどんな犬でも簡単に感じるかもしれないが）です。ただし，春先から初夏にかけての換毛期を除いての話。この時期は毎日ブラッシングしても相当毛が抜けるし，部屋の中に舞って大変です。
   　ピーターはブラッシングしなくても体の毛が絡まることはないですが，マロンは毎日ブラッシングしても耳の飾毛がからまってすぐ団子になり，それがブラシに引っかかって抜けてしまうので，なかなか伸びません。アンジェー君の毛も同様で，良く団子になってはさみで切っていた。また，この耳の飾毛は個体差が著しく，地面に引きずるほど長い子から，ほとんど無い子まで様々。アンジェー君は長いタイプ，ピーターはショボショボのタイプ，マロンは？今後に期待です。
   　ちなみに，アンジェー君は耳と尾の毛が長くゴージャスですが，体の毛は結構長いのにボリューム感がありません。ピーターは逆に体の毛は地面に引きずるほどでボリューム感たっぷり（でも背筋の毛は比較的短い）なのに耳と尾は毛が短くてボリューム感も少ない。マロンは？これは今後に期待です。でも，本によると雌はあまりゴージャスにならないとか。
   　なお，子犬を選ぶときの注意として，特に白っぽい子が好みの人は子犬の時と成長後では配色のバランスが変わることを想定しておく必要があります。背中の部分に黒や茶色があると，子犬の時はその部分が僅かでも，成長すると毛が伸び，体の側面に沿って腹の方まで伸びる。子犬の時は白い部分が多くても，成長すると見た目では色の付いた部分が多くなる。また，子犬の時に白い毛が生えていても，毛をかき分けて地肌を見ると，皮膚に薄い斑が見られる場合，成長後にそこから色の付いた毛は生えてくる場合が多い。ピーターはその典型で，子犬の時と成長後でずいぶん体色の印象が変わった。毛色にうんとこだわる人は注意した方が良いでしょう。毛質に関しては，はっきり言って子犬から成長後を予測するのは難しいでしょう。親や兄，姉を見るのが確実ですがペットショップではそれは無理。とにかくパピヨンは成長過程で毛の色や毛質から体形までずいぶん変化する場合がある（ピーターは変化大，マロンはほとんど変化無し）し，個体差も大きい。その変化を追いかけるのも楽しみでもあり，同じ様な個体は二匹といない多様性の大きさもこの犬種のおもしろさだと思います。まさに世界でたった一人だけのパートナー，オンリー「ワン」です。
   
   
4. パピヨンの性格
   　本によると，パピヨンは明るく陽気で利口だが気まぐれだと書いてある。ピーターの性格は，一言で言うと「ご主人命」です。日本犬的と言うべきか。家族と離れることはとうていできない。ピーターは以前典型的な分離不安症候群がありました。とにかく，他人も他犬も大嫌い。特に子供と子犬が大嫌いで大の苦手。子供に出会うとパニックになって逃げ出してしまいます。ピーターの迷子事件も公園で子供に囲まれたのが原因でした。なぜ，子供と子犬が苦手なのか原因がさっぱり分かりません。成犬なら，ラブラドルと柴犬に咬まれた経験が有るんですが，大人や成犬は好きではありませんが「苦手」ではありません。相手が強そうだと無視していますが，気が弱そうだとうなったり吠えたりします。女の子だとちょっかいを出すこともあります。八ヶ岳で大きなホワイトシェパードと出会ったとき，珍しくちょっかいを出していましたが，飼い主に話を聞くと若い女の子でした。しかし，子供と子犬はまるで違い，出会うと尾を下げてガタガタ震えてしまいます。なんで～？　そんなわけで，最初にマロンが我が家に来たときは大変でしたが，今ではピーターもマロンを受け入れてくれました。それにピーターの分離不安症候群が解消された事が大きいです。
   　アンジェー君は「ご主人命」という点では全く同じ。でもこちらは家族ではなく「ママ命」。他の家族は相手にしない。それに他人や他犬は大の苦手です。マロンは，なぜか他人や他犬にやけに愛想がよく，とにかく，いつでもどこでもだれでも大歓迎の大喜び。家族に対しては，パパがご主人で，自分がナンバー２。最近はママがナンバー２に昇格しました。ピーターに対しては家の中では強気に出ますが，散歩に行くとピーターに従っているので，順位的にはピーターの方が上のよう。家の中ではピーターに甘えているのかな？ピーターは，自分の立場は実に良く心得ており，マロンが家族に対し立場をわきまえない振る舞いをするとピーターが叱ってくれるのですが，家族から逆に「うるさい」と，ピーターが叱られてしまう。ピーター君が可哀想。ピーターは人間の言葉がよく分かるし，何かがあると知らせに来ます。誰かが具合が悪いと心配して寄り添ってくる。その点，マロンは周囲を全く気にせず，あくまで天真爛漫。まだまだ赤ちゃんですね～
   
   
5. パピヨンの運動
   　本によると，パピヨンは万能スポーツドッグと書いてあります。ピーターは本に書いてあるとおり万能スポーツドッグでした。そういう意味では小型犬とは性格が異なる。中型犬以上の感じ。今まで飼った犬では，抜群に賢くおっとりとした性格で何でも良く覚えたグレートデンのフリッツ君。彼を飼ったおかげで，私は自分は優秀な訓練士であると錯覚してしまいました。驚異的なジャンプ力の持主だったアフガンハウンドのロイ君の訓練結果がパッとしなかったおかげで，あくまでも「錯覚」であったことを悟りました。彼は２ｍ以上の高さのあるケージの上に飛び上がって上半身を乗り出して外をいく人に吠えつき恐れられました。手入れの大変さ故，彼のゴージャスな姿をなかなか維持できなかったです。コンディションの良いときに写真を撮っておけば良かったな～。俊足ランナーのサルキー，サバちゃん。彼女はフライイングディスクの名手でした。今でこそ犬のフライングディスクは珍しくありませんが，当時（30年以上前）は犬がそんなことするなんて誰も知らなかった。あっという間にディスクに追いついてしまうので，スローイングの後しばらく待たせてから追いかけさせました。彼女は２ｍ位の高さのディスクでも軽々とキャッチできました。
   　で，前置きが長くなったが，ピーターはこれまでの犬に引けを取りません。グレートデンとはタイプが違うので論外ですが，ジャンプ力ではロイ君といい勝負です。ピーターがまだ１～２歳で体重が５kg以下だった頃は床から食卓に軽々と飛び乗りました。ソファーの後ろから背もたれ（高さ90cm）を飛び越えてマットの上に飛び乗ったり，また，お姉ちゃんがソファーに腰掛けていると，隣に座っていたピーターがその頭上を飛び越えて反対側に移ったり。実際の高さではアフガンと比較すべくもありませんが体の大きさを考えたら驚異的。また，広い芝生の公園も端から端まで一気に走り抜けてもけろっとしています。ママとパパが両側から呼んで何往復もします。絶対的スピードはサルキーと比較になりませんがこれも体の大きさから見ると驚異的。スピード感では負けていません。膀胱に結石ができたので，pH調整食を処方されましたが，これが体重に良くありません。去勢もしたのでこれまた体重にはきびいしい。ドクターからは体重５kgは切ったようが良いがpH調整食は太りやすいので無理かもと言われた。それに，去勢手術のショックか，退院後は以前のハツラツとした雰囲気がありません。一気に老け込んだ監事がします。昔のピーターにもどってほしいな～
   　ところで，マロンはというと？？？　ジャンプ力も走力もピーターに遠く及びません。体が小さいことを差し引いてもジャンプ力が無いし，走ってもスピード感まるで無し。それでも外遊びは大好きで川も山も大好き。性格も大胆でとても活動的な女の子。良くピーターと親子と間違われますが，みんなピーターを母親，マロンを男の子と勘違いします。ちなみに，アンジェー君は出無精の散歩嫌い。しかし，潜在的運動能力はピーター以上かも。
   
   
6. ３匹のパピヨンを比べて
   　ピーター：体格大，頑丈，パーマ毛の長毛でフワッ，主人命で他人や他犬が苦手，弱気でデリケートで性質は穏やか，運動能力大，アウトドア大好き，暑さ寒さに強い
   　マロン：体格小，頑丈，直毛の短毛でツルン，誰でも大好きで他人や他犬大歓迎，強気で天真爛漫かつ恐がりなくせに気が荒く，すぐグレムリンに変身する（なぜかそのとき目が光る），運動能力小，アウトドア大好き，暑さ寒さに強い
   　アンジェー君：体格大，華奢，直毛の長毛でツルン，主人命で他人や他犬が苦手，強気でデリケートかつグレムリン≦(｀…´)≧，運動能力大，アウトドア大嫌い，寒がり
   　要するに，みんなバラバラ。結局，パピヨンってどんな犬？　ピーターと暮らすようになってパピヨンがグレムリンのモデルという話はまるで理解できなかった。でも，マロンとアンジェーを見るとパピヨンがグレムリンのモデルというのもナットック(^-^)/。特にマロンは顔までグレムリンそっくり。
   　それから，ピーターとマロンと一緒に過ごすようになって，その身のこなしですごく気になった点があります。動きがなめらかで身のこなしがしなやか。その雰囲気は今までの犬とまるで違う。そう，比較するなら「ネコ」の雰囲気に近いです。ちなみに，手もとても器用で，ピーターはフリスビーを手でキャッチするという反則も得意。ボールを手で動かす姿も決して犬的ではありません。マロンに至っては手の使い方はネコそのもの。背中を丸めたり延ばしたりしながらあくびをする姿はまるでネコ。ぬいぐるみやボールに手でじゃれつく姿も，飼い主に身をすり寄せてくる仕草も=^_^=。
   
   
7. パピヨンの病気
   　本では，パピヨンは丈夫で飼いやすいと書いてあります。しかし，ドクターによればパピヨンは活動的な割に骨が細く華奢なので骨折や脱臼をしやすいそうです。一般的にはそうらしいですが，ピーターもマロンも骨太でがっしり。ピーターとアンジェー君を比較すると，体格は変わらないのに脚の太さは培くらい違います。体の小さいマロンも，脚の太さ，足（肉球の部分）の大きさはアンジェー君に引けを取りません。おかげでピーターもマロンも怪我知らず。ちなみに，アンジェー君は骨折も脱臼も経験しています。
   　一方。ピーターは４歳になって膀胱結石になってしまいました。また，生まれつき片方の睾丸が体内に残ったままの停留幸丸だったので，４歳の時に去勢手術をしました。また，ピーターは体は頑丈ですが性格は繊細なので，よく心労から下痢や血便をしましたが，マロンが来てから直りました。以前は，人混みの中に長時間いたとき，来客が多いとき，子供に囲まれたときなどが要注意でした。また，去勢手術のため２週間ほど入院しましたが，退院後にごっそり毛が抜けてしまいました。ドクターは関係を否定ししてますが，これも長時間家族から離れた心労が原因ではないかと私は確信しています。その後，大きな病気はありませんでしたが，13歳の時に脾臓血腫になって手術をしました。高齢なことと心音に雑音あある事，血腫が握り拳大の大きさであることから手術に耐えない，手術中に死亡する可能性が極めて高いが手術しなくてもしばらくは生きるかも知れないと言われたので一旦手術を断念し，様子を見ることにましたが，半年ほど経つと消化管が脾臓に圧され排便が困難になってきたこと，食欲もあり元気なことから思い切って摘出手術を受けました。手術は無事成功し，排便も楽になり血色も良くなりましたが，数ヶ月後，14歳の誕生日の夜，激しく嘔吐の動作を繰り返すようになりました。しかし，何も吐けずひどく苦しむので近所の獣医師に連れて行くと胃捻転という診断でした。夜間で処置もできないのでとりあえず胃のガスを抜く応急処置をして埼玉動物医療センターの夜間診療所へ連れて行き緊急手術をしました。手術前には，高齢であること，心臓に雑音があること，大手術の後であることから，手術をしても生存する可能性は40％以下と言われましたが，今回は手術しないとすぐ死んでしまうので直ちに手術しました。今回も手術は成功し，驚くほど元気に回復しています。ドクター曰く「奇跡の犬」だそうです。
   　マロンは身も心も頑丈なのか？　病気らしい病気はしませんでしたが，若い頃は肛門腺が詰まりやすく，入浴時に絞っていました。一度，ソファーの上で絞ったらソファーに臭いが着いてひどいことになりました。肛門腺は風呂場で絞りましょう。その後，肛門線も詰まらないようになり元気でしたが10歳の時，発情した後に僅かな出血が続き，ときどきキャンと鳴いて逃げるような動作を始めました。また，便も色が濃くなってきたので病院に連れて行くと子宮蓄膿症という診断でした。それほどオオゴトという認識は無かったのですが，ドクターからこのままだと今夜がヤマ，緊急手術をしないと助からないと言われ，緊急手術を行いました。手術は無事成功し，驚くほど元気になっています。ただし，術後は肥満傾向が続き，今度は別の病気が心配です。お友達のセントバーナードゆうたろう君が昨年胃捻転で６歳の短い命を終えたばかりなので，生死はほんの紙一重だったのだなと実感しています。
   　二人とも共通しているのは大病にもかかわらず元気で食欲もあったこと。そのため大病だという認識はありませんでした。もう少し病院に行くのが遅ければ命は失っていたところです。発病時の共通の特徴は，便が茶色から焦げ茶色になり量も少なく軟便になったこと，耳の中が臭くなり綿棒で掃除すると茶色い汚れがつくようななったことです。ともに慢性疾患が影響して感染症にかかりやすく納ようです。日々の健康チェックが大切なこと，少しの異変であっても見逃さず，すぐ獣医に診せることが大切だと実感しました。　　
   
   
8. こんな人に向いています
   　パピヨンは体格は小柄でも活動的な性質で，むしろ中型犬に近いです。普通の小型犬のつもりでいるともてあますかもしれません。その代わり，本来は中型犬と一緒に暮らしたいが，マンション住まいなど，住環境の関係で小型犬意外は無理という方には最適でしょう。長毛種ですが，手入れは簡単で手間がかかりません。アンダーコートが少ないので換毛期以外は抜け毛は少なく，無駄吠えも比較的少ないので共同住宅での生活に適しています。一方，ひとたび外に連れ出すと山でも川でもヘッチャラで，それこそイングリッシュスプリンガースパニエルやイングリッシュセッターの様なワイルドな行動様式を見せます。体は小さくても活動はまさに中型犬です。
   　また，とても頭が良く，家族に対し様々な訴えかけをします。例えば，フリスビーをくわえてやってきて，下に落とし一声「ワン」と吠える。これは「フリスビーで一緒に遊ぼうよ」という意味です。また，トイレでウンコをすると，家族の元にやってきてまっすぐ目を見て「ワン　ワン　ワン」と間隔を置いて吠えます。これは，「ウンコをしたので片づけてよ」という意味です。このように，行動と吠え声を結びつけて家族に何かを訴えているのです。家族がポカンとしていると，「ウ～」と唸り声を上げます。さらにぼ～っとしていると今度は噛みついてきます。鈍感な家族たちは「何を怒っているの？」と間抜けなこと言いますが，怒っているのではなく「早く気付いてよ～」と訴え，それでもダメだとその場へ連れて行こうとしているのです。彼らは人間の言葉が話せないので必死に訴えているのであって，決して無駄吠えや怒りではありません。家族が彼らの訴えに気付こうととしなかったり無視していると結果的に無駄吠えと同じ事になってしまいます。テレビを見ているときでも，他の家族通しで話しているときでも，煩がらずに彼の訴えに応えてあげることができれば，吠え声でご近所に迷惑をかけることもぐっと少なくなるでしょう。
   　最後に，犬といえども人間の子どもを育てるのと全く同じです。一家の子どもが飼い主になった場合でも親である大人が責任ある関与をしなければいけません。犬は群れ社会の動物であり，一家のリーダーは親だからです。特に最初の躾が肝心です。私が人生に於いて最初に犬を家族として迎え入れたのは小学生の時でした。黒いテリア系の雑種の子犬をご近所の方にいただきました。名前は「クロ」で，性格も体格もピーター君とよく似ており，ピーター君を見ていると時々彼のことを思い出します。当時，私は室内で彼を飼いたいと親に訴えましたが聞き入れてもらえず，結局クロを屋外で飼うことになり，私の親は犬についての知識や認識が全くなく，クロの世話は小学生の私任せになりました。その結果，躾も訓練も何もしていなかったので，子犬の時は遊び相手としていい子でしたが，当然ながら，成犬になり自我に目覚めると訓練も躾もない手の付けられない子になってしまいました。甘えるときは子犬の時と同様にとても人なつこく可愛いのですが，彼の意にそぐわない時は本気で牙を剥くとても危険な子でした。遅ればせながら私はコンラート・ローレンツの「人，犬に会う」をはじめ，犬に関するいろいろな専門書を購入して勉強しました。その結果，クロ君は人と犬の悪い付き合い方の典型であった事に気付きました。彼は当時の私には全く手に負えず，私の能力では矯正もままならず，結局，彼を手放すことになりました。私は彼を迎え入れる前にきちっと犬の勉強をしなかったことを非常に後悔しました。彼には全く罪がないのに私のせいで彼には可哀想なことをしました。その反省を活かして私が次に家族に迎えたのがグレートデンのフリッツ君です。中学生になっていた私は大人として役割を果たすことができたので，すぐに勉強の成果が出ました。
   　パピヨンは本当に家族の一員としてコミュニケーションをはかりながら生活できる素晴らしい友となるでしょう。その反面，忙しいから，疲れているからといって手抜きは許されません。パピヨンを見ていて感じるのは，クロ君に性質がとてもよく似ていることです。テリアのように，家族に対して一途である反面，独立心も強く，小型犬の割にはタフで力も強いので，一歩間違うと小さな子どもには手に負えない存在になる可能性があると思うのです。最初にきちっと躾をし（芸を教えることではありません），その後もいつまでも彼らと正面向いてつきあうことが大切だと思います。ピーター君のように精神的にデリケートな子が多いので，よくテレビで「躾の達人」がやっている強制的，懲罰的な不快感を与える躾や訓練にはあまり向かないと思います。本当に我が子に言い聞かせるように優しく，根気強く時間をかけ，愛情をもって付き合うことが大切だと思います。ペットショップで気に入ったからとか，最近流行だからと言う理由で家族にする犬ではない，つまり，純然たるペット向きの犬ではないと思います。体は小さくとも本当に犬らしい犬ですので，家族として彼らといつも正面向いて付き合うことができる方なら，彼らはきっと素晴らしいパートナーになってくれると信じています。多忙で，彼らと過ごせる時間がとれない今の私に反省を込めて。